【被害報告】KATOと某模型店の陰謀にハメられました…

お久しぶりです。tnak_railです。ノリでブログ始めたけど書くことが無くて困っています。

昨日12/13(日)、いつも通り休日をコンビニバイトで無為に潰した帰り道、ふと魔が差して、道すがら模型店に寄ってしまいました。

 

なぜかパチンコ屋の上に入っているその模型店。入退店の度にパチンコの客引きのお姉さんに「ありがとうございました」とか声かけられて微妙な気持ちになりました。

 

さて、その店のドアを開けてまず最初に目に飛び込んだのが下のショーケース。

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ショーケース。いけないものが飾ってある。

まあこれ見た瞬間、「しまった」って思ったんですけどもう遅いですよね。

先月のバイト代もほぼ使い尽くして金もないし、一旦落ち着こうと思って、パチンコ屋の姉ちゃんに見送られながら模型店を退出したんですけど、そこから記憶無くなってしまって、気付いたら…

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これは…?

こんなものを持って田〇都〇線の満員電車に揺られていました。

 

 

 

はい。というわけで買いました。KATOのJR四国N2000系

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財政難につき3両のみの購入。

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さっそく記念撮影。このジオラマの詳細はいつか…


うん。文句なしにかっこいいですね。さすがはKATO。以前から所有していた2000系と並べてみます。

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高松・岡山方先頭車同士。

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徳島・高知方先頭車。

 

良いですねえ~…

今更実車の紹介とか、しなくても大丈夫ですよね。しなくても魅力伝わりますよね。

 

さて、このままでも十分すぎるほどイケメンなんですが…

railf.jp

上の記事のサムネイル画像見てもらえればわかると思うんですが、(少なくとも最近の)実車の下り向き先頭車の幌は先端部が黒いんですよね。いつ頃から、どういった理由でこうなっているのか僕は詳しく知りませんが。ただ汚れているだけですかね…?

というわけで黒マジックで手軽にこれを再現してみました。

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加工後。

見ての通りかなり印象が変わりましたね。加工後のほうがイケメンになった気がします。

 

…KATOさん、飯田線シリーズ辺りで先端だけ黒い幌出していたような…N2000系にもそういうの装備してくれればなあ…

 

というわけで、模型を買いましたっていう報告でした。金が貯まったら特別企画品の5両セットも買います。誰か金くれ。

気動車はいいぞという話

 

 はじめまして、tnak_railです。鉄道模型が好きです。下手だけど。

 タイトルの通り、テスト投稿を兼ねて四国の気動車は素晴らしいって話をします。写真は意識低いスマホ撮影だけど許してください。

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TOMIX製キハ40形四国色の模型。

 四国の気動車は素晴らしいです。もちろん四国以外の気動車も素晴らしいんですけど。この事実について以下で説明します。

 

 

なぜ四国の気動車が素晴らしいのか

 そろそろ「素晴らしい」がゲシュタルト崩壊を起こしてくる頃ですが、続けます。

 みなさん、「四国」と聞いてどんなものを想像しますか?山と海、みかん、うどん、カツオ、すだち、温泉、瀬戸大橋…さまざまなものを思い浮かべると思いますが、まあ要は田舎です。(四国の人ごめんなさい)

 少し真面目に鉄オタ的視点で四国地方を眺めてみると、この地方は平野部が少なく、急峻な山々と複雑な海岸線が続くという、明らかに鉄道建設には不向きな地形をしていますね。人口も決して多くはなく、新幹線や大手私鉄の路線網が張り巡らされる太平洋ベルトの諸都市と比べると、何と言いますか、こと鉄道に関しては華やかさに欠ける印象を持たざるを得ません。実際、鉄道趣味界隈でも、四国の鉄道は話題に上ることが少なく、何かと忘れられがちな地方です。

 しかしながら、では四国の鉄道に魅力がないのかと言えば、断じてそんなことはありません。四国の鉄道、特に国鉄JR四国の路線は本州等他地域と異なり、気動車を中心に発展してきた独自の歴史があります。

 先ほど述べたように、四国の地形は複雑で、そのため四国地方に張り巡らされた鉄道には長大トンネルや急曲線が数多く存在します。そのうえ、四国地方は温暖少雨が特徴の瀬戸内地方と台風銀座とも呼ばれる南国高知を擁し、日本の中でも比較的暑い部類に入ります。

 さて、日本に最初の鉄道が開通した1872年10月14日より戦後しばらくの時期まで、日本の鉄道の主役は蒸気機関車牽引の客車列車でした。蒸気機関車は今でこそ鉄オタ垂涎の的ですが、実用上では、煤煙は出す、エネルギー効率は悪い、保守は面倒すぎる、と、現代の基準で見ればまるで悪夢のような列車でした。特にこの煤煙が厄介で、当時の冷房なんてついてない、それはそれはおんぼろな客車に乗った乗客が、暑いからと窓でも開けようものなら、トンネルに入った瞬間車内は乗客や駅弁もろとも煤まみれになってしまいます。

 先ほど述べたように四国の鉄道路線にはトンネルが多く、その上端的に言えば四国はクソ暑く(特に夏)、四国と蒸気機関車の相性は最悪に近かったといっても過言ではありません。(さらに言うなれば、四隅を海に囲まれ域内に炭田の無い四国は石炭の供給にも不利)

 

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開業のころの列車を再現した、伊予鉄の「坊ちゃん列車」。これでも一応気動車らしい。

 四国最初の鉄道は1888年10月に開業した、現在の伊予鉄高浜線に当たる路線です。今でこそ京王線の中古電車が走る高浜線ですが、当時は蒸気機関車夏目漱石の小説に出てくるように、マッチ箱のような客車をちっこいSLが引っ張っていました。その後も四国の鉄道、特に国鉄線は多少の無理を抱えながら、蒸気機関車中心に発展しました。しかし時代は下り二度の大戦も終わって、人々の暮らしにもやっと余裕が出てくると、まともに窓を開けられないような列車に対する不満の声も募り始めます。

 他の地域の鉄道ならば電化して、電気機関車なり電車なりで蒸気機関車を駆逐するところですが、四国は田舎なので、電化コストに見合うだけの輸送需要がありません。かといってこれ以上トンネルばっかの四国に蒸気機関車を放置するのもかわいそうだって言うことで、四国にはちょうど当時(1950~60年代)技術革新の進んでいた気動車が大量に投入されることになりました。

 かくして四国は国鉄当局によって「無煙化モデル地区」に指定され、全国に先駆けて気動車ディーゼル機関車が大量投入されることになりました。こうして1970年には蒸気機関車は四国から完全に引退。その後も分割民営化直前まで気動車中心の情勢は続きました。四国は田舎だからか、他地域と比べても特急が少なく急行が多いという特徴があり、急行用気動車であるキハ58系は大車輪の活躍を見せました。

 さらに時代は下り1988年、国鉄は分割民営化され、四国地方を新たに管轄することになったJR四国にとって最初のビックイベント、瀬戸大橋が開通しました。瀬戸大橋は一時的に四国の鉄道利用者の大幅な増加をもたらしますが、同時にそれまで低調だった四国内の高速道路の整備を一気に活性化させてしまいます。これに危機感を覚えた新生JR四国は新型車両の開発で対抗することを決意。こうして、数々の技術的困難を乗り越え1989年登場したのが、JR四国が、いや日本が世界に誇る名車、世界初の振り子式気動車かつ日本初の制御付き振り子車両、JR四国2000系気動車です。この車両はこれまでの国鉄式の車両命名規則から脱し、西暦2000年を意識した名前とされることになりました。

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JR四国2000系気動車琴平駅(たぶん)にて

見た目こそ少々地味(筆者は無茶苦茶かっこいいと思うが)なものの、2000系は四国内の列車の高速化に大きく寄与。その後2000系の技術を基にした振り子式気動車が日本全国に数多く誕生し、各地の地方路線の高速化に多大な貢献をしました。

 

その後もJR四国は個性的な性能を備えた気動車を数多く開発。国鉄時代からの車両とともに、今日も四国の地域に密着して輸送の使命を担っています。

 

以上のような歴史を持つ四国の気動車は魅力たっぷり。ここからは、数枚の写真とともに解説を交えていきます。

 

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キハ32形(新潟鐵工所製)。八幡浜駅にて。

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キハ32形(富士重工業製)。高知駅にて。

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TOMIX製キハ58系四国色の模型。某レンタルレイアウトで撮影。

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キハ54形と7000系電車。松山駅にて


 画像のように、JR四国に在籍する/した国鉄形の一般形気動車(キハ185-3000除く)は一部の例外を除き、JR四国色を纏っています。筆者は個人的にこの塗装が大好きです。

 たいていの人は四国と聞いて、瀬戸内だとかなんだとか、とにかく海に関係するような、青いイメージを持つと思います(筆者の独断と偏見)。JR四国色はそういった四国の持つイメージをうまく表現しており、とても爽やかで好印象です。

 国鉄形以外にも、上に挙げた2000系のように、JR化後比較的すぐに投入された車両にはコーポレートカラーの水色が使われていることが多いです。しかしながら、1997年登場のN2000系あたりより、この傾向はガラッと変わってしまいます。

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最新型特急気動車2700系。窪川駅にて。

では水色を使わない車両はどうかと言えば、こちらも死ぬほどかっこいい。上の写真の2700系とか見てくださいよ。写真の上手い下手は置いておいてクソかっこよくないですか?しかもこんなモダンな外観の癖に軽油で走るし、しかもその癖めちゃめちゃ走行性能良いし、振り子詰んでるし。神か?

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8600系特急電車。松山駅にて。

これは気動車ではなく電車。特急しおかぜ・いしづちに使われる8600系電車。これも死ぬほどかっこいい。技術面ではそれまでの振り子式を捨て、空気式車体傾斜装置を採用。乗り心地の追求という面では若干後退ともいえるが、列車や軌道の保守コストの大幅カットに成功した。聞くところによると8600系、2700系のデザインは外注ではなく社員が作成したとのこと。これらといい伊予灘ものがたりと言いJR四国のセンスは神がかっている。

 まあとにかくね、まとめますとね、四国の気動車、というよりJR四国の列車全般は素晴らしいです。はい。

 死ぬまでに一度は見に行くことをお勧めします。というか行けよ。

 

~追記~

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祖谷のかずら橋。徳島。

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松山城。愛媛。

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八幡浜の鳥居。愛媛。

四国には素晴らしい場所がたくさんあるので四国に行ったらぜひ列車だけじゃなくて名所もめぐりましょう。僕がいくとなぜかいつも曇りや雨だけど。